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カフェの開業資金|費用の内訳と小さなカフェの資金計画、必要な資格・届出、売上の見込み方

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カフェの開業資金|費用の内訳と小さなカフェの資金計画、必要な資格・届出、売上の見込み方

カフェを開くには、店を借りる費用、内装と設備の工事、エスプレッソマシンなどの厨房機器、テーブルや食器、開店後しばらくの運転資金が必要です。日本政策金融公庫の「2025年度新規開業実態調査」では、開業にかかった費用は平均975万円、中央値600万円でした(業種をまとめた数字)。カフェでは、店を借りるときに預ける保証金が開業資金の大きな割合を占め、しかも退去するまで返ってこないため、開店後の運転資金には使えません。

この記事では、カフェの開業資金の内訳、10坪ほどの小さなカフェを開く場合の資金計画の例、開業に必要な資格と届出、喫茶店の経営指標を使った売上の見込み方、開業資金を抑える方法と集め方を、公的な資料をもとに整理します。

カフェの開業資金の内訳

開業資金は、店を開くまでに払う「設備資金」と、開店後の支払いにあてる「運転資金」に分けて見積もります。日本政策金融公庫の創業者向けの解説でも、飲食店の開業に必要な資金を、店舗取得費(敷金・保証金など)・内装工事・厨房機器・什器などの設備資金と、仕入れ・家賃・人件費・水道光熱費などの運転資金に分けて挙げています。

区分中身カフェで確かめること
物件を借りる費用保証金(敷金)、礼金、仲介手数料、前払いの賃料保証金の月数と、返ってこない償却の有無
内装・設備工事内装、給排水、ガス、電気、空調、排気、看板前の店の設備が使えるか(居抜きか、何もない状態か)
厨房機器エスプレッソマシン、コーヒーグラインダー、製氷機、冷蔵庫、オーブン、食器洗浄機電気の容量と、給水・排水の位置
什器・備品テーブル、椅子、食器、レジ・決済端末席数と、客席と厨房の動線
開業の準備メニューの試作、ウェブサイトやSNS、チラシ、開店前の採用開店日から逆算した準備の期間
運転資金開店後の家賃、人件費、水道光熱費、仕入れ売上が安定するまでの数か月分

このうち、物件を借りる費用と内装・設備工事は、物件の状態で大きく変わります。前の店の内装や厨房設備が残っている「居抜き」の物件なら工事を減らせ、何もない「スケルトン」の物件なら給排水や排気からつくることになります。

開業費用の目安(日本政策金融公庫の調査)

日本政策金融公庫総合研究所の「2025年度新規開業実態調査」は、公庫が2024年4月から9月にかけて融資した、開業して1年以内の企業を対象にした調査です(回答2,165社、不動産賃貸業を除く)。開業にかかった費用は、次のように分かれました。

開業費用割合
250万円未満20.1%
250万〜500万円未満21.7%
500万〜1,000万円未満29.7%
1,000万〜2,000万円未満18.5%
2,000万円以上10.0%

日本政策金融公庫「2025年度新規開業実態調査」の開業費用の分布。250万円未満20.1%、250万〜500万円未満21.7%、500万〜1,000万円未満29.7%、1,000万〜2,000万円未満18.5%、2,000万円以上10.0%。平均975万円、中央値600万円。業種をまとめた数字

500万円未満で開業した人が41.8%いる一方で、1,000万円以上かけた人も28.5%います。平均は975万円、中央値は600万円で、同じ調査の長い推移では、開業費用は少額になる傾向にあるとされています。

この調査は業種をまとめた数字で、回答した企業のうち「飲食店・宿泊業」は14.5%です。カフェだけの金額ではありませんが、どのくらいの幅で考えればよいかの目安になります。

開業資金をどう集めたか

同じ調査で、開業のときに集めた資金は平均1,219万円でした。

集め方平均
金融機関等からの借り入れ827万円
自己資金279万円
配偶者・親・兄弟・親戚53万円
友人・知人等41万円
その他19万円

借り入れ(67.9%)と自己資金(22.9%)で、全体の90.7%を占めます。ただし、この調査は公庫から融資を受けた企業が対象なので、借り入れの割合は高めに出ます。

10坪の小さなカフェの資金計画の例

10坪(約33㎡)・16席ほどの小さなカフェを、内装のない物件で開く場合の例です。金額は計算のための例で、実際の金額は物件と見積もりで変わります。

物件を借りる費用

項目金額前提
保証金200万円月額賃料20万円の10か月分
礼金0円礼金なしの物件
仲介手数料22万円上限の賃料1か月分の1.1倍(消費税込み)
前払いの賃料20万円1か月分
合計242万円

店舗の保証金は、オフィスより多くなりがちです。当社が運営するオフィス検索サイト「Growth Office」で、東京都で募集中の区画のうち用途に店舗を含むもの(2026年10月1日時点)を集計すると、保証金の月数の中央値は11か月分でした。28区画と少ないため参考値ですが、同じくらいの広さのオフィス(20〜50坪)の中央値6か月分より、5か月分多くなっています。店舗の保証金の仕組みは「敷金と保証金の違い」で説明しています。

開業資金の合計と集め方

必要な資金金額
物件を借りる費用242万円
内装・設備工事300万円
厨房機器120万円
什器・備品50万円
開業の準備28万円
運転資金(固定費の3か月分)180万円
合計920万円
集め方金額
自己資金280万円
融資640万円
合計920万円

運転資金は、家賃20万円、人件費25万円、水道光熱費5万円、そのほかの経費10万円の月60万円を、3か月分としました。自己資金は、先の調査の平均(279万円)に近い額にしています。

10坪・16席のカフェの開業資金の例。必要な資金920万円の内訳は、保証金200万円、仲介手数料と前払いの賃料42万円、内装・設備工事300万円、厨房機器120万円、什器・備品50万円、開業の準備28万円、運転資金180万円。保証金200万円は全体の21.7%で、退去まで返ってこない。集め方は自己資金280万円と融資640万円。金額は計算のための例

この例では、保証金の200万円が開業資金の21.7%を占めます。保証金は退去するまで貸主に預けたままのお金で、開店後の家賃や仕入れにはあてられません。開業資金のうち「使えるお金」は、集めた額から保証金を引いた720万円です。

開業までの流れ

物件を決めてから開店するまでの、許可の手続きを中心にした流れです。東京都の保健所での手続きをもとにしています(特別区・八王子市・町田市の保健所は様式が違うため、事前にそれぞれの保健所に確かめます)。

順番すること確かめること・出すもの
1物件を探して契約する飲食店として使えるか、給排水・ガス・電気の容量、保証金と償却
2保健所に相談する内装の図面の段階で、設備が基準に合うか
3内装・設備の工事図面どおりに、手洗い設備や厨房の設備をつくる
4営業許可を申請する申請書、施設の構造と設備の図面(2通)、食品衛生責任者の資格を証明するもの、申請の手数料。水道水以外の水を使うときは水質検査成績書
5施設の検査を受ける衛生管理計画も、申請か検査のときに確かめられる
6許可を受けて開店する許可を受けるまでは営業できない
7開業届を出す(個人の場合)事業を始めた年分の確定申告期限まで

工事が終わってから許可を受けるまでの間も、家賃はかかります。開店日は、許可の申請と検査の日程を保健所に確かめたうえで決めます。

お金を払う時期

開業資金は、一度にまとめて出ていくわけではありません。物件の契約のときに保証金・礼金・仲介手数料・前払いの賃料を払い、工事や厨房機器の代金は見積もりと契約で決めた時期に払います。開店前には材料の仕入れや採用の費用もかかります。

時期出ていくお金(先の例)
物件の契約物件を借りる費用 242万円
工事と機器の発注・完成内装・設備工事 300万円、厨房機器 120万円、什器・備品 50万円
開店の前開業の準備 28万円、材料の仕入れ
開店の後家賃・人件費などの固定費 月60万円

物件の契約から開店までの間も家賃はかかります。融資のお金が入る時期と、支払いの時期を並べておくと、どこで資金が足りなくなるかが見えます。

カフェの開業に必要な資格と届出

手続き出す先・相談先必要になる場合
飲食店営業の許可保健所店で飲み物や料理を出すとき
食品衛生責任者を置く保健所(許可の申請で資格を証明)許可を受ける店
防火管理者を置く消防署収容人数30人以上の店
個人事業の開業届税務署個人で開業するとき
深夜酒類提供飲食店営業の開始届警察署午前0時から6時の間にお酒を出すとき

飲食店営業の許可

2021年6月1日に施行された食品衛生法の改正で、それまでの「喫茶店営業」の許可は「飲食店営業」に統合されました(東京都保健医療局)。いまは、飲み物と軽食だけを出すカフェも、飲食店営業の許可を受けて営業します。

許可には店の構造や設備の基準があり、申請の手数料がかかります。許可には期限があり、続けて営業するときは更新の手続きが必要です。東京都では、許可の期限が切れる約1か月前に継続の申請をするよう案内しています。申請は、保健所の窓口のほか、厚生労働省の「食品衛生申請等システム」でオンラインでもできます。

設備が基準に合っていなければ許可は出ないため、内装の図面ができた段階で、管轄の保健所に相談しておくと、工事のやり直しを避けられます。日本政策金融公庫の創業者向けの解説でも、飲食店の許可の申請は管轄の保健所に相談するよう勧めています。

店で作ったケーキを包装して持ち帰りで売る場合、店で出している食品の持ち帰りの範囲内であれば、新たに「菓子製造業」の許可は要りません(東京都保健医療局)。

食品衛生責任者

許可を受ける店には「食品衛生責任者」を置きます。東京都では、許可の申請のときに、食品衛生責任者の資格を証明するもの(食品衛生責任者手帳など)を出します。あわせて、HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理も求められます。

調理師の免許がなくても、計6時間ほどの養成講習会を受ければ食品衛生責任者になれます。東京都では一般社団法人東京都食品衛生協会が講習会を行っていて、平成9年4月1日以降の修了証書は全国どこでも有効です。調理師、製菓衛生師、栄養士、管理栄養士などの資格を持っている人は、講習会を受けなくてもなれます(東京都保健医療局)。

防火管理者と、夜にお酒を出す場合

日本政策金融公庫の解説では、収容人数30人以上の飲食店を開業する場合は「防火管理者」を置く必要があるとしています。また、午前0時から6時の間に営業してお酒を出す場合は、管轄の警察署に「深夜酒類提供飲食店営業開始届」を出す必要があり、地域によっては深夜にお酒を出すことが認められていません。夜はバーとして営業するカフェなら、物件を決める前に確かめます。

開業届

個人で開業する場合は、税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を出します。提出の時期は、事業を始めた日の属する年分の確定申告期限までです(国税庁)。

融資と許可の順番

日本政策金融公庫の解説によると、創業の融資では、許可を取ることが融資の条件になります。金融機関の審査によりますが、「融資のあとに確認する条件」とされることが多く、その場合は融資を受けてから許可を申請できます。

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売上の見込み方

カフェの売上は、「客単価×席数×回転数×営業日数」で見込みます。日本政策金融公庫の解説でも、飲食店の売上予測は「客単価×座席数×回転数」で出すのが一般的とされています。

先の10坪・16席の例で、客単価900円、1日3回転、月25日営業とすると、次のとおりです。

項目数字
1日の売上900円×16席×3回転=4万3,200円
1か月の売上4万3,200円×25日=108万円
1年の売上1,296万円
1席あたりの売上(年)81万円

喫茶店の経営指標と比べる

日本政策金融公庫の「小企業の経営指標調査」(2025年度調査、2026年8月公表)には、喫茶店の経営指標があります。公庫が融資した従業者50人未満の法人のうち、喫茶店35社の決算(2024年7月以降の決算期)を集計したものです。

指標平均中央値
1客席あたりの売上高(年)192.6万円129.8万円
店舗面積1坪(3.3㎡)あたりの売上高(年)189.3万円140.6万円
1社あたりの店舗面積138.5㎡101.0㎡
売上高総利益率71.9%72.2%
人件費の売上に対する割合29.8%31.0%
諸経費の売上に対する割合34.1%33.3%
営業利益の売上に対する割合−2.2%0.5%

この調査の店舗面積は、事務所・倉庫・厨房などを除いた面積です。調査した喫茶店は法人で、店舗面積の中央値は101㎡(約31坪)と、10坪の店より広い店が中心です。社数も35社と少ないため、目安として使います。

先の例の1席あたりの売上(年81万円)は、中央値の129.8万円の約6割です。見込みが中央値から大きく離れるときは、客単価、回転数、営業日数の前提を一つずつ見直します。売上高総利益率が約72%ということは、売上のうち約28%が材料などの原価で、さらに人件費が約3割、家賃や水道光熱費を含む諸経費が約3割を占め、営業利益はほとんど残らない、という構造です。

損益分岐点の売上と、1日に必要な客数

売上から原価を引いた残り(売上総利益)で、家賃や人件費などの固定費をまかなえる売上が「損益分岐点」です。喫茶店の売上高総利益率の中央値72.2%を使い、先の例の固定費(月60万円)から計算します。

項目計算結果
損益分岐点の売上(月)60万円÷72.2%約83万円
1日あたり(25日営業)83万円÷25日約3.3万円
1日に必要な客数(客単価900円)3.3万円÷900円約37人

この固定費には、開業した本人の生活費と、借りたお金の返済が入っていません。たとえば640万円を10年で返すと、元金だけで月約5.3万円です。これを固定費に足すと、損益分岐点は月約90万円、1日に必要な客数は約41人になります(金額は計算のための例です)。16席で1日41人は、1日2.6回転です。

予想どおりの売上になるとは限らない

日本政策金融公庫の「2025年度新規開業実態調査」では、開業前に予想していた月商を調査時点で達成していた人は58.7%でした。残りの41.3%は予想に届かず、10.5%は予想の半分にも届いていません。採算が「黒字基調」と答えた人は67.0%、「赤字基調」は33.0%でした。

予想月商に対する実際の月商割合
50%未満10.5%
50〜75%未満16.6%
75〜100%未満14.2%
100〜125%未満24.5%
125%以上34.2%

同じ調査で、開業時に苦労したこと(三つまでの複数回答)は、「資金繰り、資金調達」が56.9%で最も多く、「顧客・販路の開拓」が49.9%、「財務・税務・法務に関する知識の不足」が36.4%と続きます。運転資金は、売上が予想に届かない月が続いても家賃と人件費を払える額を見込みます。月ごとのお金の出入りは「資金繰り表の作り方」の方法で並べられます。

家賃は売上に見合っているか

先の例では、家賃20万円は月の売上108万円の18.5%にあたります。経済産業省の「中小企業実態基本調査」(令和6年度決算実績)で、中小企業の飲食店の地代家賃は売上高の約5.7%(法人)、約5.9%(個人)でした。この数字は自社の建物で営業する企業も含めた平均なので、店を借りている店はもっと高くなりますが、18.5%は大きく上回ります。

喫茶店の諸経費は売上の約3割で、その中に家賃、水道光熱費、広告費などがすべて入ります。家賃だけで売上の2割近くになると、ほかの経費の分が残りません。物件を決める前に、家賃と見込みの売上を並べて確かめます。家賃と売上の関係は「飲食店の家賃比率」で詳しく説明しています。

開業資金を抑える方法

居抜きの物件を使う

前の店の内装や厨房設備が残っている居抜きの物件を使うと、内装・設備工事を減らせます。ただし、残っている設備が誰のものか(前の借主か貸主か)、故障していないか、退去のときにどこまで元に戻す(原状回復する)かを、契約の前に確かめます。前の借主に設備の代金(造作譲渡料)を払う場合は、その額も開業資金に入れます。仕組みと注意点は「造作譲渡とは」で説明しています。

広さと席数を決めてから物件を探す

保証金は「月額賃料×月数」で決まるため、広い物件ほど賃料も保証金も大きくなります。必要な席数と厨房の広さを先に決め、その広さの前後で物件を比べると、使わない広さに賃料と保証金を払わずに済みます。

保証金を減らす

保証金を減らせれば、その分を内装や運転資金に回せます。当社の「敷金半額くん」は、新しく借りるオフィスや店舗の敷金・保証金を、半額から最大0円まで減らすサービスです。減らした分の代わりに、当社が貸主に保証を提供します。個人事業主や設立3期未満の会社も使えます。先の例なら、保証金200万円のうち100万〜200万円を、開業資金に回せます。利用には当社の審査と貸主の承諾が必要で、当社への保証料がかかります。

開業資金の集め方

カフェは、日本政策金融公庫の「生活衛生貸付」の対象です。喫茶店や飲食店の設備資金は7,200万円まで借りられ、返済期間は13年以内です。申込金額が500万円を超える場合は、原則として都道府県知事の推せん書が必要です。創業する人向けの「生活衛生新企業育成資金」もあります。

業種を問わない「新規開業・スタートアップ支援資金」も使えます。融資限度額は7,200万円、返済期間は設備資金20年以内、運転資金10年以内です。利用の条件に自己資金の割合の定めはありませんが、一般に自己資金は多いほうが金融機関から高く評価されやすいとされています。

それぞれの制度の条件は「飲食店の資金調達」、申し込む順番は「起業・開業の資金調達」で説明しています。補助金は後払いのため、開業時の支払いにはあてられません(「返済不要の資金調達」)。

よくある質問

カフェの開業資金はいくら必要ですか?

物件と規模で大きく変わります。日本政策金融公庫の「2025年度新規開業実態調査」では、開業費用は平均975万円、中央値600万円でした(業種をまとめた数字)。この記事の10坪・16席の例では、運転資金3か月分を含めて920万円です。

小さなカフェなら自己資金はいくら用意しますか?

同じ調査で、開業時の自己資金は平均279万円でした。日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」には自己資金の割合の定めはありませんが、自己資金が少ないと、借りられる額が小さくなったり、審査が厳しくなったりすることを見込んでおきます。

カフェを開くのに必要な資格は何ですか?

店に食品衛生責任者を置き、保健所から飲食店営業の許可を受けます。食品衛生責任者は、調理師の免許がなくても、計6時間ほどの講習会を受ければなれます。収容人数30人以上の店は防火管理者も必要です。午前0時から6時の間にお酒を出す場合は、警察署への届出も要ります。

喫茶店とカフェで許可は違いますか?

違いません。2021年6月1日の食品衛生法の改正で「喫茶店営業」は「飲食店営業」に統合され、いまはどちらも飲食店営業の許可で営業します。

店で焼いたケーキを持ち帰りで売れますか?

店で出している食品の持ち帰りの範囲内であれば、飲食店営業の許可のままで売れます。新たに菓子製造業の許可は要りません(東京都保健医療局)。範囲を超えて製造・販売する場合は、保健所に確かめます。

カフェの家賃はいくらまでなら払えますか?

見込みの売上から逆算します。中小企業の飲食店の地代家賃は売上高の約5.7%(法人、経済産業省「中小企業実態基本調査」)で、これは自社の建物で営業する企業も含めた平均です。この記事の例では、家賃20万円が売上108万円の18.5%で、喫茶店の諸経費(売上の約3割)の半分以上を家賃が占めます。家賃から必要な売上を出す方法は「飲食店の家賃比率」で説明しています。

預けた保証金は返ってきますか?

退去して店を返したあと、未払いの賃料や原状回復の費用、契約で決めた償却の分を差し引いて返ってきます。返ってくる時期と差し引かれるものは「敷金が返ってこない・少ないときの対処」で説明しています。

まとめ

  • カフェの開業資金は、物件を借りる費用、内装・設備工事、厨房機器、什器・備品、開業の準備、運転資金に分けて見積もる
  • 日本政策金融公庫の調査では、開業費用は平均975万円、中央値600万円(業種をまとめた数字)。集めた資金の9割は借り入れと自己資金
  • 10坪・16席の例では920万円。そのうち保証金200万円(21.7%)は退去まで返ってこない
  • 喫茶店営業は飲食店営業に統合された。食品衛生責任者を置き、保健所の許可を受ける
  • 売上は「客単価×席数×回転数×営業日数」で見込み、喫茶店の経営指標(1席あたり年129.8万円が中央値)と比べる
  • 家賃が売上に見合っているかを、物件を決める前に確かめる。公庫の調査では、開業前の予想月商に届かなかった人が41.3%
  • 保証金を保証に置き換えて減らせば、その分を内装や運転資金に回せる

出典:日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」、日本政策金融公庫「小企業の経営指標調査」(2025年度調査、2026年8月公表。業種別(飲食店,宿泊業)、利用の手引き)、日本政策金融公庫「居酒屋の創業ポイント」「第6回 資金調達の準備をしよう」「一般貸付(生活衛生貸付)」「新規開業・スタートアップ支援資金」、東京都保健医療局「営業許可・届出の概要」「食品衛生責任者」「新たな営業の許可制度・営業の届出制度(リーフレット)」、国税庁「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」、経済産業省「中小企業実態基本調査」(令和6年度決算実績、売上高及び営業費用 産業中分類別表)、国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」、Growth Office 掲載データ(東京都で募集中・公開中の区画のうち用途に店舗を含むもの。2026年10月1日時点)。

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