敷金・保証金

物流を3PLに任せるか、自社で倉庫を借りるか|任せられる業務、費用と初期費用の比べ方、契約書で決めること、荷主の義務

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物流を3PLに任せるか、自社で倉庫を借りるか|任せられる業務、費用と初期費用の比べ方、契約書で決めること、荷主の義務

物流をまとめて物流事業者に任せる3PL(サードパーティー・ロジスティクス)は、国土交通省によると、荷主企業に代わって、最も効率的な物流戦略の企画立案や物流システムの構築の提案を行い、それを包括的に受託して実行することをいいます。日本ロジスティクスシステム協会(JILS)の「2024年度 物流コスト調査」では、全業種の物流コストの構成比で、物流の専業者や物流子会社などに払う費用(支払物流費)が82.75%でした。物流コストの多くは、すでに外部への支払いです。

3PLに任せるか、自社で倉庫を借りて人と設備をそろえるかは、費用のかかり方(扱う量に応じて変わるか、量にかかわらずかかるか)、初めに要る資金(倉庫の保証金や入居の工事)、やめるときの費用、契約で決めること、法律上の荷主の義務で比べます。この記事では、3PLに任せられる業務、費用のかかり方と初期費用の違い、3PLの契約書で決めること、3PLに任せても荷主に残る義務(物流効率化法・取適法)、比べる手順、自社で倉庫を借りる場合の保証金の抑え方を、国土交通省とJILSの公表資料、法律の決まりをもとに整理します。

3PLに任せられる業務

国土交通省は、3PLの事業者を、荷主でも単なる運送事業者でもない第三者として、アウトソーシングの流れの中で荷主の物流部門を代行し、高度な物流サービスを提供するものと説明しています。同省の「3PL契約書ガイドライン」は、3PLのサービスの例として次の業務を挙げています。

業務中身
保管商品を一定の期間、倉庫に置く
荷役輸送機器への積み下ろし、倉庫への入出庫(仕分けを含む)
在庫管理在庫の量や鮮度(賞味期限など)を管理する
流通加工組立て、詰め替え、包装、検品、値札貼りなどの簡易な加工
梱包輸送や保管のための梱包
輸送指定された場所へ商品を運ぶ
返品・回収取引先から返された商品の回収と保管
情報サービス商品・輸送・拠点の運営を情報システムで管理する
コンサルティング物流の課題の解決策を提案し、実行を支援する
その他輸出入の手続き、納入先での据付、受注の代行や代金の回収など

3PLは、これらのうち荷主が必要とする業務を組み合わせて受託します。任せたあとも、荷主には、物流の目標や拠点の閉鎖・移転などの方針、商品・荷姿・届け先の情報を物流事業者に示すことなどの協力が求められます(国土交通省「3PL契約書ガイドライン」)。

保管を任せるなら、倉庫業の登録を確かめる

他社から預かった物を倉庫で保管する営業は倉庫業で(倉庫業法第2条第2項)、国土交通大臣の登録を受けなければ営めません(同法第3条)。3PLに保管を任せるときは、その事業者、または保管を受け持つ倉庫の会社が、倉庫業の登録を受けているかを確かめます。登録を受けた倉庫業者は、倉庫の種類ごとの施設の基準を満たした倉庫で、倉庫ごとに選任した倉庫管理主任者に管理の業務を行わせます(倉庫業法第6条・第11条)。

国土交通省は、登録を受けた倉庫業者と倉庫の一覧(登録倉庫事業者棟別リスト)を公開しており、会社名と倉庫の種類を確かめられます。2024年3月31日時点の一覧では、7,242の事業者が28,406棟の倉庫で登録を受けています。それより後に登録された会社は載っていませんが、倉庫業者の登録簿は公衆の縦覧に供されています(倉庫業法第5条第3項)。同省の資料は、3PLの事業には貨物利用運送事業が含まれる場合が多いとしており、運送まで任せるときは、運送の事業に必要な許可や登録もあわせて確かめます。登録の中身は「倉庫業の登録が必要になる場合と手続き」で説明しています。

1つの契約の中に、性質の違う取引が入る

3PLとの取引には、保管(倉庫に物を預ける寄託)、運送、倉庫の中の作業(業務の委託)が含まれることがあります。国土交通省のガイドラインも、契約書を作るときは、各業法の約款を前提にしたうえで、ガイドラインと整合をとるよう求めています。保管の部分は、責任の範囲を倉庫業者の倉庫寄託約款が、保管料や荷役料を倉庫業者が国に届け出た料金が決めます(標準倉庫寄託約款第49条)。荷物を預ける寄託と、倉庫を借りる賃貸借の違いは「倉庫の寄託契約と賃貸借契約の違い」で説明しています。

物流コストのうち、外に払っている割合

JILSの「2024年度 物流コスト調査」(有効回答191社)で、全業種の物流コストの構成比を支払いの形で分けると、次のとおりでした。

区分物流コストに占める割合主な中身
支払物流費82.75%物流の専業者への支払い 69.90%、物流子会社への支払い 10.50%、みなし物流費 2.35%
自家物流費17.25%物流の人件費 6.30%、在庫費用 5.08%、減価償却費 3.46%、物流施設費 2.41%

全業種の構成比で、物流コストの8割あまりは外部への支払いです。3PLに任せるかどうかは、外に出すか出さないかの二択ではなく、どの業務をどこまで任せ、どの業務を自社に残すかの組み合わせで考えます。物流コストの内訳や、費目ごとの下げ方は「物流コストの削減方法」で説明しています。

費用のかかり方の違い

自社で倉庫を借りる場合と、3PLに任せる場合では、費用が量に応じて動くかどうかが違います。

比べること自社で借りる3PLに任せる
量が少ない月賃料、人件費、設備の費用は、ほぼ変わらずかかる個数や重さで料金を決める契約なら、保管料や荷役料が量に応じて下がる
量が多い時期同じ倉庫と人で扱えれば、1個あたりの費用は下がる。足りなければ人を増やす料金表どおりに費用が増える。受けられる量の上限を確かめておく
料金の決まり方賃料は面積で、人件費は人数と時間で決まる保管料は個数・重量・容積・面積など、契約で決めた単位で決まる
作業の追加自社の人と時間で対応する追加の作業は、契約で決めた料金がかかる

自社で倉庫を借りる場合と3PLに任せる場合の、扱う量と1年間の費用の関係の考え方。自社で借りる場合は、賃料や人件費などの量にかかわらずかかる費用が大きく、量が増えても費用の増え方は小さい。3PLに任せる場合は、量にかかわらずかかる費用が小さく、保管料や荷役料が量に応じて増える。2本の線が交わる量を境に、どちらの費用が小さいかが入れ替わる

扱う量が少ない、または月による差が大きい会社では、量にかかわらずかかる費用が大きい自社の倉庫は割高になりやすく、量が多く安定している会社では、自社の倉庫の固定的な費用を多くの量で割れるため、1個あたりの費用が下がりやすくなります。どこで入れ替わるかは会社ごとに違うため、同じ物量で1年間の総額を出して比べます。

3PLの料金で確かめること

3PLの料金は、保管料、荷役料(入庫・出庫)、流通加工などの作業料、輸送料、システムの利用料などを組み合わせて決まります。見積もりでは、料金の単位(1個・1ケース・1パレット・1坪あたりなど)、最低料金、繁忙期の扱い、料金を改定するときの方法を並べて確かめます。

国土交通大臣は、倉庫業者の倉庫寄託約款の標準として標準倉庫寄託約款を定めており、倉庫業者がこれと同じ約款を定めると、届出をしたものとみなされます(倉庫業法第8条第3項)。2026年4月1日から施行の標準倉庫寄託約款は、約60年ぶりの大きな改正で、次の点を定めました。

  • 搬出入の車両の中での手荷役、仕分け、全数検品・開梱検品、ラベル貼りなど、保管と入出庫に付随する作業を頼んだ場合は、倉庫業者が別に定めた料金か、実際にかかった費用を請求できる
  • 十分な時間の余裕のない入出庫の指図や、指図の取消しには、別に費用を請求できる
  • 庫内の全部または一部の面積を対象にして料金を決める「面積建保管」を、特約で行える

同省の説明資料は、これらの作業を対価なしで求められることがあったことや、当日中の入出庫の依頼がトラックの荷役・荷待ちの時間を増やすことを、改正の背景に挙げています。新しい約款は、約款を変えたあとに結ぶ寄託契約から適用され、既存の契約に適用するには寄託者の同意が要ります。倉庫業者が旧い標準約款や独自の約款を使い続けることもあるため、相手が使っている約款を確かめます。3PLに任せる場合も、どの作業が基本の料金に含まれ、どの作業が追加の料金になるかを、契約の前に一覧にして決めておきます。

初めに要る資金と、やめるときの費用

自社で倉庫を借りる場合

自社で倉庫を借りると、保証金(敷金)、仲介手数料、前払いの賃料に加えて、ラックや照明などの入居の工事と、荷物の運搬の費用が先にかかります。当社の記事「倉庫・工場を借りるには」の計算の例では、300坪(約992㎡)・月額賃料120万円・保証金6か月分の倉庫で、初期費用1,372万円のうち保証金720万円が52.5%を占めます(金額は計算のための例で、賃料にかかる消費税は含めていません)。

300坪の倉庫を借りる初期費用の例。合計1,372万円のうち、保証金720万円が52.5%を占め、退去まで返ってこない。ほかに仲介手数料132万円、前払いの賃料120万円、入居の工事300万円、引越し・運搬100万円。月額賃料120万円・保証金6か月分は計算のための例

保証金は、賃料などの支払いの担保として預けるお金で、退去して倉庫を明け渡したあと、未払いの賃料などを差し引いた残りが返ってきます(民法第622条の2第1項)。償却(退去のときに差し引く分)の定めがあれば、その分は返ってきません。退去するまで貸主に預けたままで、運転資金にはあてられません。

3PLに任せる場合

3PLに任せる場合は、自社で倉庫を借りないため、倉庫の賃貸借の保証金や入居の工事はかかりません。今の倉庫や取引先から3PLの倉庫へ在庫を移す費用、システムをつなぐ費用など、始めるときにかかる費用は、見積もりで確かめます。国土交通省のガイドラインは、3PLでは物流事業者に荷主のための個別の投資(倉庫・設備・情報システムなど)が生じることが多く、契約の期間がその回収に大きく関わるとしています。

やめるとき

比べること自社で借りる3PLに任せる
やめるときに決まりがある所賃貸借契約の期間、中途解約の予告、原状回復の範囲3PLとの契約の期間、自動更新、解約の事前の予告
やめるときにかかるお金予告の期間の賃料、原状回復の費用在庫を次の倉庫へ移す費用、契約の期間内に解約したときの補償金など、契約で決めた費用
戻ってくるお金保証金(差し引きの残り。明け渡しのあと)なし(料金の前払いがあれば契約による)

自社の倉庫から3PLに切り替える場合は、今の倉庫の解約予告の期間と、3PLへの移管の日程を合わせます。予告の期間の分だけ、両方の費用を払う期間ができます。倉庫を明け渡すときの精算は「倉庫・工場を退去するときの保証金の精算」で説明しています。

3PLの契約書で決めること

国土交通省の「3PL契約書ガイドライン」は、付帯費用の負担や、コスト削減の効果を誰が受け取るかをあいまいにしたまま契約するケースが多く、物流事業者が不利益を受ける例がある一方で、荷主の側にも物流コストが不透明だという声が多いと指摘し、契約書に入れる項目を挙げています。

項目決めること
目的(業務の範囲)委託する業務の範囲(保管・輸送・流通加工など)
業務の細目業務の明細と運営の方法。変わったときの改定の方法
秘密保持業務で知った情報の扱い
事故報告事故が起きたときの連絡と措置
損害賠償事故が起きたときの賠償の責任
損害保険事故の責任に保険をかけること、誰がかけるか
料金と支払い料金の発生、請求、支払いの方法
契約期間期間と自動更新
解約・解除解約の事前の予告、解除できる場合
再委託3PLがほかの事業者に任せてよい業務
法律の遵守関連する法律を守ること
価格情報の扱い業務で知った荷主や再委託先の価格情報の扱い

ガイドラインは、このほかに、荷主が協力すること(物流の目標や拠点の閉鎖・移転などの方針、商品・荷姿・届け先の情報を物流事業者に示すことなど)、改善の効果を測る項目と指標、改善で生まれた利益の分け方も、両者で検討して契約書に書き加えるよう勧めています。目標に届かなかったときの負担と、目標を超えたときの配分も、あらかじめ決めておくことが大切だとしています。期間の途中で解約するときの補償金の算定の根拠と負担の分け方、物流事業者が結んだリース契約の引き継ぎも、事前に決めておくことが望ましいとしています。

預けた荷物の事故の扱い

保管の部分は、倉庫寄託約款が損害の扱いを決めていることが多くあります。2026年4月から施行の標準倉庫寄託約款(非発券の倉庫業者向け)では、倉庫業者が賠償の責任を負うのは、倉庫業者またはその使用人の故意または重大な過失による損害に限られ、請求する側がそれを証明する必要があります(第39条)。滅失や損傷の賠償の額は、損害が起きたときの時価で、受寄物の火災保険の金額または寄託価額(寄託の申込みで示す荷物の価額。示さないときや不相当なときは倉庫業者が相当の額を定める。第11条)が上限です(第43条第1項)。それ以外の損害(賞味期限が逆転した順番での出庫による販売機会の損失や、納入先の工場の製造品質の低下など)の賠償は、その荷物についてすでに発生した料金の総額が上限になりました(同条第2項)。

標準倉庫寄託約款では、寄託者が反対の意思を示さない限り、倉庫業者が寄託者のために受寄物を火災保険にかけ、その保険金額は寄託価額です(第33条・第34条)。寄託価額を実際の価額より低く申し出ると、火災のときに受け取れる額も低くなります。賠償の範囲を広げたい場合や、火災以外の事故に備えたい場合は、荷主の側で保険をかけるか、契約で特約を決めます。

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3PLに任せても、荷主に残る義務

物流効率化法の荷主は、委託した会社

2025年4月から、すべての荷主に、トラックの荷待ち時間・荷役の時間の短縮や、積載効率の向上などの努力義務がかかっています(物流効率化法)。国土交通省の「物流パターンごとの荷主の考え方」は、物流子会社や3PLの事業者が、自らの「貨物の運送の事業」として運送契約を結ぶ場合や、「貨物の運送及び保管の事業」として貨物の受渡しを行う場合、その事業者は荷主にあたらず、物流の業務を委託した会社が荷主になると整理しています。

3PLに物流を任せたときの、物流効率化法の荷主。商品を送る自社は3PL事業者に物流の業務を委託し、3PL事業者がトラック運送事業者と運送契約を結ぶ。この場合も、運送契約の荷主(第一種荷主)は物流の業務を委託した自社で、3PL事業者は荷主にあたらない。商品を受け取る取引先は第二種荷主になる。出典は国土交通省「物流パターンごとの荷主の考え方」

3PLに任せても、荷主としての努力義務は自社に残ります。同じ資料は、保管を任せる寄託先の倉庫も、寄託者が荷主として荷待ち時間などの短縮に努める施設に含まれ、そこで扱う貨物の重量も、特定荷主の指定の基準(年間9万トン以上)に数えると整理しています(荷待ち時間などを計測する対象の施設からは除外できます)。2026年4月からは、特定荷主に、中長期計画の作成、定期の報告、物流統括管理者の選任が求められています。3PLとの契約では、荷待ち・荷役の時間を測る方法と、その記録を受け取る方法も決めておきます。

運送を任せるなら、取適法も確かめる

2026年1月から、下請法は中小受託取引適正化法(取適法)になり、販売する物品などを取引の相手方に届ける運送を他の事業者に委託すること(特定運送委託)が、対象の取引に加わりました。委託する側と受ける側の資本金(3億円・1,000万円)または従業員の数(300人)の組み合わせで対象になると、委託する側は、運送の提供を受けた日から60日以内に支払期日を定めて代金を払うことなどが求められます。中身は「取適法とは」で説明しています。

比べる手順

順番すること中身
1物量を月ごとに出す入荷・出荷の件数と量、在庫の量。季節の差
2任せる業務の範囲を決める保管だけか、流通加工や輸送まで任せるか
3自社で借りる場合の1年間の総額を出す賃料、人件費、設備の費用、システムの費用
4自社で借りる場合の初めに要る資金を出す保証金、仲介手数料、入居の工事、運搬
53PLの見積もりを同じ条件で取る同じ物量・同じ作業で。料金の単位、最低料金、追加の作業
6契約の条件を比べる期間と解約、損害賠償と保険、改定の方法
7荷主の義務の分担を決める荷待ち・荷役の時間の記録、出荷の情報を渡す時刻

総額だけでなく、手元の資金の動きも並べます。自社で借りる場合は、保証金を払ってから退去するまで、その分の資金が使えません。3PLの見積もりは、複数の会社から同じ条件で取ると、料金の単位の違いを比べやすくなります。

自社で倉庫を借りる場合の保証金を抑える

3PLと比べた結果、自社で倉庫を借りるなら、保証金の負担も比べる項目に入れます。保証金の月数は物件と貸主によって違うため、候補の物件ごとに、保証金の額(月額賃料×月数)と償却(退去のときに差し引かれる分)を並べます。

当社の「敷金半額くん」は、新しく借りる物件の敷金・保証金を、半額から最大0円まで減らすサービスで、物流倉庫などの倉庫でも相談できます。減らした分の代わりに、当社が貸主に保証を提供します。先の例なら、保証金720万円のうち360万〜720万円を、ラックや倉庫管理のシステム、運転資金に回せます。

すでに借りている倉庫の保証金は、「敷金返還くん」で、入居したまま現金で取り戻せます。自社の倉庫を続けながら、預けている保証金を設備や運転資金に回すことができます。どちらも、利用には当社の審査と貸主の承諾が必要で、当社への保証料がかかります。

よくある質問

3PLと、物流のアウトソーシング(物流代行)は何が違いますか?

物流のアウトソーシングは、物流の業務を外部に任せること全般を指します。3PLは、国土交通省の説明では、荷主に代わって物流の戦略の企画や仕組みの提案を行い、それを包括的に受託して実行するもので、提案から運営までをまとめて任せる点に特徴があります。

3PLの会社が倉庫業の登録を受けているかは、どう確かめますか?

国土交通省が公開している「登録倉庫事業者棟別リスト」(2024年3月31日時点)で、会社名と倉庫の種類を確かめられます。それより後の登録は載っていないため、新しい会社には登録番号を確かめます。保管を別の倉庫の会社が受け持つ場合は、その会社の登録も確かめます。

3PLに任せると、倉庫の保証金はかかりませんか?

自社で倉庫を借りないため、倉庫の賃貸借の保証金はかかりません。始めるときの在庫の移動やシステムをつなぐ費用は、見積もりで確かめます。

3PLに任せれば、物流効率化法の荷主の義務はなくなりますか?

なくなりません。国土交通省の整理では、3PLの事業者が自らの事業として運送契約を結ぶ場合も、物流の業務を委託した会社が荷主です。寄託先の倉庫で扱う貨物の重量も、特定荷主の指定の基準に数えます。

保管中の荷物が壊れたら、賠償してもらえますか?

倉庫寄託約款の定めによります。2026年4月から施行の標準倉庫寄託約款では、倉庫業者の故意または重大な過失による損害に限られ、請求する側が証明します。賠償の額は時価で、火災保険の金額または寄託価額が上限です。契約の前に、寄託価額の申し出方と、自社でかける保険の範囲を決めておきます。

3PLの料金はどう比べればよいですか?

同じ物量・同じ作業の条件で、1年間の総額を出して比べます。保管料の単位(個数・容積・面積など)、荷役料、追加の作業の料金、最低料金、料金を改定するときの方法を並べます。

自社の倉庫から3PLに切り替えるときの注意は?

今の倉庫の解約予告の期間、原状回復の範囲、保証金が戻る時期を確かめ、3PLへの移管の日程と合わせます。保証金は、倉庫を明け渡したあと、未払いの賃料や原状回復の費用を差し引いて返ってきます(民法第622条の2)。

自社で倉庫を借りるときの保証金を抑える方法はありますか?

候補の物件ごとに保証金の月数を比べて交渉するほか、保証金を保証に置き換えて減らす方法があります。当社の敷金半額くんでは、新しく借りる倉庫の保証金を、半額から最大0円まで減らせます(当社の審査と貸主の承諾が必要で、保証料がかかります)。

まとめ

  • 3PLは、荷主に代わって物流の企画や提案を行い、保管・荷役・輸送などを包括的に受託して実行する
  • JILSの2024年度調査では、全業種の物流コストの構成比で82.75%が外部への支払い(支払物流費)
  • 自社で倉庫を借りると、賃料や人件費が量にかかわらずかかる
  • 3PLの保管料や荷役料は、個数や重さで決める契約なら、扱う量に応じて変わる
  • 300坪の倉庫を借りる例では、初期費用1,372万円のうち保証金が720万円(52.5%)
  • 契約書では、業務の範囲と細目、料金と改定の方法、損害賠償と保険、期間と解約を決める
  • 2026年4月の標準倉庫寄託約款では、ラベル貼りなどの付随する作業は、別に料金を請求できると定められた
  • 3PLに任せても、物流効率化法の荷主は物流の業務を委託した会社
  • 販売する物品を届ける運送を委託するときは、取適法の特定運送委託にあたることがある
  • 自社で倉庫を借りるなら、保証金を保証に置き換えて減らし、その分を設備や運転資金に回せる

出典:国土交通省「3PL事業の総合支援」「3PL契約書ガイドライン」「物流パターンごとの荷主の考え方」(令和8年5月)「物流効率化法について(荷主・物流事業者の皆様へ)」「改正物流効率化法の施行に伴う義務」「倉庫業法」「登録倉庫事業者棟別リスト」(令和6年3月31日時点)「標準倉庫寄託約款(乙)」(令和8年4月1日以降)「標準倉庫寄託約款(令和8年4月1日施行)改正の内容について」、日本ロジスティクスシステム協会「2024年度 物流コスト調査報告書【概要版】」、倉庫業法第2条・第3条・第5条・第6条・第8条・第11条、民法第622条の2、製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(取適法)。

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