敷金・保証金

SOHOの敷金と事務所の敷金はどう違う?住居用と事業用の契約の違い、敷金の月数と金額の目安、事務所に移るときの資金計画

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SOHOの敷金と事務所の敷金はどう違う?住居用と事業用の契約の違い、敷金の月数と金額の目安、事務所に移るときの資金計画

SOHO(Small Office / Home Office)として、住まいを兼ねた部屋で仕事をしてきた個人事業主や小さな会社が、初めて事務所を借りるときに驚くのが敷金の重さです。東京で募集中の区画を比べると、SOHO可の賃貸は敷金1か月以下が87%を占めますが、10〜20坪の事務所では中央値が6か月です。家賃が同じでも、事務所に移るだけで、入居時に預けるお金は6倍になります。

この違いは、物件の広さや立地ではなく、契約の種類から生まれます。SOHO可の賃貸は住まいとして借りる契約で、事務所は事業のために借りる契約です。この記事では、2つの契約の違い、敷金の月数と金額の目安、事務所に移るときに必要なお金と手元の資金を残す方法を、事業用の敷金を保証する保証会社の立場から整理します。

なお、当社(日商保)の敷金のサービスは、オフィスや店舗などの事業用の物件が対象です。住まいとして借りるSOHO可の賃貸の契約には利用できません。

SOHOと事務所では契約の種類が違う

SOHO可の賃貸は「住まいの契約」

賃貸物件の広告にある「SOHO可」「SOHO利用可」は、住まいとして借りる部屋を、仕事場としても使ってよいという意味で使われています。契約はあくまで住まいとしての賃貸借で、そこに仕事での利用を認める特約が付く形です。認められる範囲は、パソコンでの作業だけのもの、会社の登記まで認めるもの、来客や看板を禁じるものなど、物件ごとに違います。

一方、事務所は事業のために借りる契約で、住むことは想定されていません。同じくらいの広さの部屋でも、どちらの契約で借りるかによって、敷金の月数、家賃の消費税、退去するときの原状回復の考え方が変わります。SOHOで働く場所の形と、それぞれの違いは、Growth Officeの記事「SOHOとは?意味と向いている仕事、SOHO可の物件と事務所の違い、費用の比べ方と事務所に移るタイミング」で詳しく説明しています。

使用目的で変わる4つのこと

契約書の「使用目的」が住居か事務所かで、次の4つが変わります。

契約書の使用目的が住居か事務所かで変わること。家賃の消費税は住居ならかからず事務所ならかかる。原状回復の目安は住居なら国交省のガイドライン、事務所なら契約書の特約。敷金の中心は住居1か月、事務所6か月(10〜20坪)。日商保のサービスは住居では使えず、事務所なら審査と貸主の承諾を経て使える

家賃の消費税:消費税法は住宅の貸付けを非課税としていますが、非課税になるのは、契約で人が住むために使うことが明らかにされている場合に限るとしています(別表第二 第13号)。住まいとして借りる契約なら家賃に消費税はかからず、事務所として借りる契約ならかかります。「住居兼事務所」のように使用目的が混ざった契約の扱いは、SOHO賃貸の消費税と契約の種類の解説が詳しくまとめています。

原状回復:国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は住宅を前提にしたもので、住まいとして借りるSOHO可の賃貸では、退去するときの負担を考える目安になります。事務所などの事業用の物件にはそのまま当てはまらず、契約書の原状回復の条項が基準になります。

敷金の月数:SOHO可の賃貸は1か月、10〜20坪の事務所は6か月が中心です。次の節で詳しく説明します。

日商保のサービス:当社の敷金のサービスは事業用の物件が対象で、住まいとして借りる契約には使えません。事務所として借りる契約なら、当社の審査と貸主の承諾を経て使えます。

敷金の月数と金額の目安

SOHO可の賃貸は1か月、10〜20坪の事務所は6か月が中心

東京で募集中の区画の敷金を数えると、SOHO可の賃貸と事務所では、分布の山がはっきり分かれます。SOHO可の賃貸は、東京のSOHO可・事務所利用可の賃貸を集めた検索サイト「東京SOHO賃貸検索」に掲載中の559区画、事務所はGrowth Officeに掲載中の東京都の10〜20坪の区画のうち、敷金の月数がわかる252区画です(どちらも2026年9月27日時点)。

敷金の月数SOHO可の賃貸(559区画)10〜20坪の事務所(252区画)
なし12%2%
1か月以下76%8%
2か月以下11%6%
3か月以下2%5%
3か月超〜6か月0.4%48%
6か月超0%30%

中央値は、SOHO可の賃貸が1か月、事務所が6か月でした。SOHO可の賃貸は3か月以下でほぼすべてが収まるのに対し、事務所は3か月を超えるものが78%を占めます。SOHO可の賃貸では礼金のない物件も4割あり、入居時の負担の軽さがはっきりしています。

同じ家賃でも、預けるお金は6倍

SOHO可の賃貸の家賃の中央値は19万円でした。この家賃で比べると、敷金1か月なら19万円、事務所の中央値の6か月なら114万円で、差は95万円です。

家賃19万円で比べた入居時の敷金。SOHO可の賃貸は中央値1か月で19万円、10〜20坪の事務所は中央値6か月で114万円。差は95万円

事務所に移るのは、人が増えて広さが必要になったときが多く、家賃が上がれば、敷金の差はさらに開きます。移ると決めたら、まず敷金の額を見積もり、手元の資金で払えるかを確かめておくことが大切です。

敷金は明け渡すまで戻らない

民法第622条の2は、敷金を「いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的」で交付する金銭と定め、賃貸借が終わって物件を返したときに、未払いの額を差し引いて返すとしています。住まいでも事務所でも同じ決まりです。

事業用の賃貸では、賃料の滞納や、退去するときの原状回復の費用に備える担保として、敷金を多めに預かるのが慣行になっています。数年入居するなら、その間ずっと、預けた敷金は事業に使えない現金になります。

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事務所に移るときに必要なお金

敷金のほかにかかるもの

事務所に移るときは、敷金のほかにも、まとまったお金が出ていきます。

費目中身
敷金賃料の数か月分。10〜20坪なら6か月が中心
前払いの賃料入居する月(契約によっては翌月も)の賃料
仲介手数料貸主と借主の合計で、賃料の1か月分の1.1倍(消費税を含む)以内
内装・家具・通信内装工事、机や椅子、ネット回線の工事など
引越し荷物の運び出しと、登記や取引先への住所の変更
今の部屋の費用解約予告の期間の家賃、退去するときの原状回復

仲介手数料は、国土交通省の告示で、仲介会社が貸主と借主の双方から受け取る報酬の合計は、賃料の1か月分の1.1倍(消費税を含む)以内と決められています。借主がいくら負担するかは契約ごとに違い、貸主が負担して借主の負担がない物件もあります。

今の部屋を出るときは、契約書で解約予告の期間を確かめ、新しい事務所の入居日と重なる期間の家賃(二重家賃)も見込んでおきます。

事務所の契約の審査

事務所を借りるときは、会社の決算書や登記、事業の内容をもとに審査があります。設立したばかりで決算書のない会社や、初めて事務所を借りる場合は、代表者の連帯保証や、保証会社の利用を求められることがあります。SOHOで積み上げてきた売上や取引の実績を、事業の内容として説明できるようにしておくと、審査の準備がしやすくなります。

手元の資金を残す方法

敷金0円・敷金を減らせる物件を選ぶ

物件の中には、貸主の方針や保証会社の利用によって、敷金を0円にしたり、減らしたりできるものがあります。Growth Officeでは、東京の敷金0円の物件や敷金を減らせる物件を条件ごとにまとめています。内装や家具がそろったセットアップオフィスを選べば、入居工事の費用も抑えられます。

敷金を保証で減らす

敷金の負担は、保証会社の保証を使って減らすこともできます。当社の敷金半額くんは、減らした敷金の代わりに当社が貸主へ保証を提供することで、入居時の敷金を半額から最大で全額まで圧縮するサービスです。対象はオフィスや店舗などの事業用の物件で、SOHOから事務所に移る会社が、移る先の事務所で使えます。住まいとして借りるSOHO可の賃貸の契約には使えません。SOHO向けの物件でも、事務所として借りる契約かどうかで扱いが変わるため、物件ごとにご相談ください。

利用にあたっては当社の審査があり、貸主の承諾も必要です。貸主への説明と承諾の取得は当社が行います。審査には決算書3期分、登記事項証明書、代表者の本人確認書類の3点をお願いしており、設立3期未満の会社や赤字の会社でも通過した実績があります。貸主の承諾が得られない物件では利用できないため、物件に申し込む前のご相談をおすすめしています。

すでに事務所に入居していて、まとまった敷金を預けている場合は、敷金返還くんで、預けている敷金の半額から最大で全額を、入居したまま現金に戻せます。こちらも貸主の承諾が必要です。

よくある質問

SOHO可の賃貸の敷金は何か月分が一般的ですか?

東京で募集中のSOHO可の賃貸559区画では、敷金1か月以下が87%で、中央値は1か月でした。敷金のない物件が12%、2か月を超える物件は2%です。礼金のない物件も4割あります。

SOHOから事務所に移ると、敷金はどれくらい増えますか?

東京の10〜20坪の事務所では、敷金の中央値は6か月でした。家賃19万円で比べると、SOHO可の賃貸の1か月分19万円に対して、事務所の6か月分は114万円で、差は95万円です。広さが増えて家賃が上がれば、差はさらに開きます。

SOHO可の部屋を借りるときに、敷金半額くんは使えますか?

使えません。敷金半額くんはオフィスや店舗などの事業用の物件が対象で、住まいとして借りる契約には利用できません。SOHOから事務所に移るときに、移る先の事務所の敷金を減らすために使えます(当社の審査と貸主の承諾が必要です)。

まとめ

SOHO可の賃貸は住まいとして借りる契約で、敷金は1か月以下が9割近くを占めます。事務所は事業のために借りる契約で、10〜20坪でも敷金は6か月が中心です。家賃が同じでも、事務所に移ると入居時に預けるお金は6倍になり、家賃の消費税や原状回復の考え方も変わります。

SOHOから事務所に移るときは、敷金、仲介手数料、内装、二重家賃まで含めた総額で資金計画を立て、申し込みの前に敷金の負担を減らす方法を検討しておきましょう。

出典:民法第622条の2、消費税法別表第二 第13号、国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」、国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」、東京SOHO賃貸検索 掲載データ(2026年9月27日時点・募集中559区画)、Growth Office 掲載データ(2026年9月27日時点・東京都の10〜20坪で募集中の306区画のうち、敷金の月数がわかる252区画)。

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