カメラブ株式会社
取締役CFO 小林 晋平 様
敷金としてそのお金を寝かせてしまわずに事業成長に使えるようになる。
その点で『敷金半額くん』にはとても魅力を感じました。
約1500種類以上のカメラやレンズ、ドローンなどの撮影機材をレンタルし放題の
サブスクリプションサービス『GOOPASS』を展開する『カメラブ株式会社』。
今回、オフィス移転に伴い『敷金半額くん』をご利用いただいたきっかけや
採用したポイントについて伺った。

Q:御社の事業内容、またご創業の経緯についてお教えください。
当社は『GOOPASS』というカメラのサブスクリプションサービスを展開しています。
月単位でご契約いただき、期間中は多様なカメラを入れ替え放題借りることができるというのが
『GOOPASS』の特長です。
料金プランがいくつかあり、各プランに応じて様々な機種を借りることができます。
対象となるカメラの種類は一眼レフカメラ、ミラーレスカメラ、カメラレンズ、
そしてドローンやアクションカメラなどあり、幅広くお貸し出しできます。
創業のきっかけですが、代表の高坂自身がカメラを趣味としていたことにあります。
カメラには様々な種類がありますが、100万円を超える高額な機種も珍しくなく、
個人で所有できる量には限界があります。
「たくさんのカメラを自由に借りられるサービスがあれば、多くの人がよりカメラを楽しめるのではないか」
という代表の思いから『GOOPASS』が生まれました。
Q:いまスマホで写真を撮る人がほとんどではないかと思いますが、
そんな中カメラ市場はどのような状況なのでしょうか?
カメラ業界は10年前と比べるとかなり縮小しています。
2007年に初代iPhoneが誕生し、
デジタルカメラはスマートフォンに代替される形で出荷台数が減少しています。
もう一つカメラ離れが進む背景として、カメラの価格がかなり上がっているということも挙げられます。
スマホや既存機種との差別化のため、メーカー側が単価の高い高機能商品を展開しており、
なかなか若い人には手が届かない面があります。
『CIPA(一般社団法人カメラ映像機器工業会)』という業界団体があるのですが、
そこではカメラの購入層の半分以上が50代以上で、90%が男性というデータが報告されています。
可処分所得が一定程度ある方でないと、
カメラは購入できないという状況になってしまっているんですね。
一方で、若い層の方々は物心ついたときからデジタル機器が身近にあり、
自分でコンテンツを作って発信するということが日常化し、
「撮る」という行為自体は年齢の高い層よりもずっと身近になっています。
発信するコンテンツをどのように差別化するか、
どうやっていいものを作っていくかということを考えた場合に、
「撮影する機材を変えてみよう、良い機材を使ってみよう」ということは思いつきますよね。
とはいえ、一眼レフカメラとかミラーレスカメラは
買おうとすると30万円とか50万円する訳です。
試しに使える機会もなかなかない。
当社の『GOOPASS』はそういったカメラユーザー、
あるいは新たにカメラユーザーになる方々のニーズに
応えられるサービスとなっているのではないかと思います。
実際、『GOOPASS』のユーザーには若い年齢層の方が多くいらっしゃいます。
Q:御社のサービスを通じて若い層の方々が高機能のカメラを使っているというのは、
カメラ業界にとっても大きな可能性を感じますね!
そうですね。
我々が登場した当初、「カメラのサブスク」というのが一体どんな存在なのか、
家電量販店やメーカーからも注視されていました。
おかげさまで一定の認知と評価をいただき、
家電量販店のビックカメラ様と資本業務提携いただいたり、
SONY様とも業務提携いただくなど、業界の中では独特な存在になってきています。

Q:御社のHPでは単なる「カメラのサブスク」というだけでなく、
カメラを使った「コト消費」サービスに力を注がれているように見えました。
御社のオウンドメディア『GOOPASS Go』でも撮影を楽しめる旅プランなどを紹介されていますね。
おっしゃるとおり、当社ではカメラを手にしたその先の体験を作ることに注力しています。
趣味嗜好品を楽しもうとする人にとって、まず「商品が高い」ということ、
そして「購入したけれど使いこなせない」という二つのハードルがあると思っています。
当社のサービスは、まず手に取るハードルを下げることができます。
ここまでは他のサブスクリプションと変わらないのですが、
それを長く続けたり楽しんだりするところまでフォローしていくサービスはあまりありません。
そこで当社では、技術を上げたい人向けに講習会を実施したり、
撮影講座の動画を配信する、同じ趣味を持つ人との交流できるコミュニティの情報を提供しています。
また、「撮影する機会が欲しい」という方向けに、
地方自治体と連携してイベントを組んで撮影場所の提供を行ったりしています。
SDGsの考え方が世の中に浸透してきていますが、我々は観光分野におけるSDGsとして
「そこにある自然遺産を活かしてナチュラルにできるもの」と考え、取り組んでいます。
その1つとして、美しい星空で有名な長野県の阿智村の自治体と共同して
月や星空撮影ツアーを実施しています。
夜空というのはなかなかスマートフォンでは撮りづらい被写体なので、
一眼レフカメラを使ってみたいという人にとっては使う良い機会になるんですね。
また自治体側としても、
地元の環境を活かして宿泊されるお客さんを呼び込むことができるため、
お互いのニーズが一致するんです。
こういった撮影スポットの提供以外では、
プロスポーツ選手やプロスポーツチームに協賛してその場でカメラを貸し出し、
好きな選手を撮影する機会を提供するという取り組みも行っています。
こういった「コト消費」を作っていくということについては、
当社にカメラ好きのメンバーがたくさん集まっており、それぞれにアイデアを持っていますので、
いろんなことをやっていきたいですね。そこも当社の強みです。
Q:今後の御社の事業展開や展望についてお聞かせください。
先ほどお話した「コト」の提供サービスのバリエーションを広げていきたいと思っています。
このオフィスに移転した理由でもあるのですが、
今回の移転は「全員出社しやすい広いオフィスにしよう」という目的だけではなく、
「ユーザーとの接点を持てる場所を作りたい」という考えがありました。
そのため、以前のオフィスよりお洒落な立地で、周辺に撮影に向いたスポットがあり、
建物としてもユーザーをお招きしても恥ずかしくないビルで探していました。
おかげさまでそれらに適う今のオフィスに移転でき、ユーザーに来ていただけるようになりましたので、
これまで以上に「モノ」を提供した先の「コト」の提供を多岐にわたってやっていけたらと思っています。

Q: ここからは弊社サービス『敷金半額くん』についてお伺いしたいと思います。
御社は移転当時、入居される際にかかる敷金がボトルネックになっていたのでしょうか。
そうですね、極端に言えば敷金はゼロが当然、一番嬉しい訳です。
我々は外部の投資家に投資していただき、それを元に事業成長しています。
なので、基本的には調達したお金をどういう風に回せば一番事業が成長するかを考え、
資金はできるだけ会社の価値が上がるところに投下するべきだと考えています。
当社で言えば『GOOPASS』をより広げていくための投資。
先ほどの「コト」を提供する上で新しいプロダクトを作ること、事業開発、人材の採用ですね。
敷金としてそのお金を寝かせてしまわずに事業成長に使えるようになる。
その点で日商保の『敷金半額くん』にはとても魅力を感じました。
Q:今回導入いただいたポイントとして、一つは敷金が削減できること、
そして費用対効果と伺っておりました。
事業を急拡大させるフェーズにおいては、
全てのお金は事業成長のために投入するべきだと思いますし、
現金を確保して使い道の選択肢を持っておくというのは重要事項になります。
『敷金半額くん』の利用料金を金利換算したとして、
それよりも事業が成長しない、成長率が低いなんてことはない前提で会社を運営しています。
この状況でお金を使う時は本当にそれだけの価値があるものなのか、
このお金は本当に支払うべきものなのか、というのを逐一考えていかないといけないと思っており、
その点で敷金にかかる金額は大きく、寝かせておくためだけに払うのは本当に勿体ないと思っていました。
事業成長に見合うコストで『敷金半額くん』を活用することで、
敷金を預ける必要がなくなり、その分の現金を事業に投資できることは本当に大きなメリットですね。

Q:ありがとうございます!
最後に『敷金半額くん』をご検討中の企業様に向けてコメントをお願いします。
当社としてはすごく良かったと思っていますし、
資金調達している会社であれば株主の方々に対しても
一つの安心材料になるのかなという気がします。
今回入居したビルはオフィスとしてだけ考えると少し背伸びしたビルだと思っているのですが、
先ほどお話した通り事業成長のために必要な場としてぜひ借りたいと考える中で、
「敷金が半分にできます」という点は取締役会での移転検討において前向きな材料になりましたし、
株主からも賛同を得ることができた1つの要因となりました。
その部分でも良かったなと思っています。
社内だけでなく、投資先の資金効率が上がるという株主の視点も含めて
有意義なサービスだなと思いますね。
資金効率の観点から株主様にもご評価いただけたとのこと、嬉しい限りです。
本日はありがとうございました!