賃貸オフィスに火災保険は必要?加入してないとどうなる?

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賃貸オフィスは、一般住宅などと違い火を扱うことが少ないため「火災保険の契約は本当に必要か?」と疑問に思うことはないでしょうか。結論からいうと、賃貸オフィスの火災保険への加入は必要です。では、金額や補償の内容はどのように判断して加入すればよいのでしょうか?

賃貸オフィスで火災保険に加入していないとどうなる?

賃貸オフィスに契約して、火災保険に加入しないとどうなるのでしょうか。火災保険は基本的に、火災によって発生した様々な損害に対する補償を行ってくれる保険です。特に、火を扱うことが少ないオフィスビルなどの場合、火災保険の必要性が薄く感じられますが、万が一自社が火元となってしまった場合には、次のような損害が考えられることをイメージしておきましょう。

オフィス火災の損害額

火災における損害は、その状況によってまちまちですが、自社が火元である場合は、ビルオーナーに対してオフィスビルの修復代と被害が出てしまった他のテナントへの損害補償などが発生します。

オフィスビル一棟をまるまる焼失させてしまった場合には、立地やその時の相場などを考えて、再建費用がいくらになるのか考えてみましょう。数千万、被害の状況によっては、億単位の出費となる場合も考えられます。到底自社の貯蓄だけでは賄いきれないのではないでしょうか?

また火災保険には、自らが火元となった場合以外にも、他が火元の火災に巻き込まれた場合の補償も含まれます。火元側に何らかの過失があって火災が発生した場合には、火元側から損害補償をしてもらうことができますが、失火責任法が適用され、火元側に過失がないと認められれば、たとえ自身が火元となっていなくとも被害は自分でカバーしなければならないのです。

賃貸オフィスの火災保険の金額の目安は?

賃貸オフィスを契約した場合、不動産会社やビルオーナーから提示された火災保険にそのまま加入することがほとんどだと思いますが、火災保険の金額はいったいどの程度なのでしょうか。実は、企業によって異なります。なぜならば、企業によって火災による損害の規模が変わってくるからです。
複数のテナントが入居するオフィスビルなどでは、借りているフロア面積によって保険料もかわってきますし、補償内容も企業によって必要なものとそうでないものがあるはずです。そのため、賃貸オフィスでの火災保険加入を検討する場合には、補償内容をよく把握して過不足のないものを選ぶ必要があります。

補償額をしっかり確認しよう!

万が一の場合に必要となるであろう補償額をしっかりと把握して、加入しようとしている火災保険の補償内容と照らし合わせておく必要があります。補償額を把握するために確認しておきたい項目は、以下のような内容です。

(1)オフィス内の家具、什器類
オフィス内の家具や什器が焼失してしまった場合に、処分したり新たに買いなおしたりする分の費用です。

(2)他の入居テナントの数
他のテナントに被害を及ぼしてしまった場合の損害賠償の規模を把握するために必要となります。

(3)休業中の利益
休業中の利益というのは休業補償のことですが、毎月の平均的な粗利をもとにおおよその相場を出すことができます。

賃貸オフィスで加入しておくべき火災保険特約3つとは?

(1)借家人賠償責任保険

賃貸オフィスを借りるときの火災保険の内訳には、借家人賠償責任保険と呼ばれる特約がセットで含まれていることがほとんどです。保険会社によっては、借家人賠償責任保険特約や、借家人賠償責任補償特約などの名前になっている場合もありますが、火災保険に含まれるこの特約は、いったいどのようなものなのでしょうか?

これは、借家人賠償責任保険が、賃貸物件が火災や破壊、爆発事故といったトラブルで損害を受けた場合に、法律上の賠償責任を補償してくれている保険だからです。つまり、この保険は物件の所有者であるオーナーに対して、何かあった場合の責任を負う保険ということになります。

個人の住宅とは違い、賃貸オフィスの場合は、規模が大きいことがほとんどであるため、建物の修復にはかなり高額な修繕費がかかります。借家人賠償責任保険は、必ずしも強制的に加入しなければいけないわけではありませんが、加入していれば、賠償額に対して填補限度額分の補償を受けることができるというわけです。

(2)個人賠償責任保険

火災保険の特約のなかには、個人賠償責任保険と呼ばれるものがつけられている場合が多いです。これは日常生活のなかで、個人が他人に法律上の損害賠償責任をおった場合に対象となる保険ですが、保険に詳しくない人などは借家人賠償責任保険とどう違うの?と感じるかもしれません。

しかし個人賠償責任保険とは、借家人賠償責任保険ではカバーできない個人に対する補償を行うものですから、ビルオーナーに対して責任を負った場合に使われる借家人賠償責任保険とは対象が異なります。いくつものオフィスが入っている賃貸オフィスビルの場合は特に、火災を発生させるとそのビルに入居しているテナントにも迷惑がかかります。

この時の被害に関しては各テナントが加入している火災保険から補償が受けられますが、あくまでも賠償責任は火元にありますから、炎症先が契約している保険会社からさらに火元に損害賠償責任の請求が来る可能性もあるわけです。
このような時、個人賠償責任保険があれば、そこから損害賠償金の補償を出すことができます。また個人賠償責任では、火災事故のほかにもガス爆発や水漏れ損害などによる損害賠償責任についても補償してもらうことができます。

(3)家財保険

火災保険にセットされている特約の中でも、ビルオーナーや隣のオフィスなど第三者に対しての補償がなされる借家人賠償責任保険や、個人賠償責任保険とは違い、家財保険というのは文字通り自らの「家財」の損害に対して補償されるものですから、もっとも気になるという人が多いかもしれません。

家財保険で補償される損害の原因には、火災だけでなく、落雷や爆発、水害や水漏れなどがあり、盗難なども対象になる場合が多いです。中には使えなくなってしまった家財を処分するのにかかる費用まで実費補償してくれるものまであるのです。特に賃貸オフィスの場合は、個人宅とは違って、PCやコピー機など、高額な精密機械類の数が多く、実際に被害が発生した場合の損害額はかなり大きくなってしまうことがほとんどです。

賃貸借契約の際に加入が条件にされる火災保険には、ほとんどの場合、借家人賠償責任と個人賠償責任に加え、この家財保険がセットでついています。経費削減などのためにできるだけ特約を減らして、安い保険料にしたいと考える賃借人もいますが、万が一の場合を考えるとやはり家財保険もあったほうが安心です。また、オフィスではリース品を使用している場合も少なくありませんが、リース品に損害が及んでしまった場合の補償に関しては保険の内容によって対応が異なりますので確認が必要です。

賃貸オフィスの火災保険<まとめ>

賃貸オフィスは、火を扱うことがないとしても、火災保険の加入が必要になります。また、火災保険は自らが火事を起こしてしまった場合だけでなく、他からの火事に巻き込まれてしまった場合などにも補償を受けることができますので、賃貸オフィスの契約時には、ビルオーナーと補償の内容を確認し、火災保険を検討していきましょう。