ビルオーナーが教える 複数フロア有効活用方法 | 株式会社 日商保  

ビルオーナーが教える 複数フロア有効活用方法

今回は「ビルのサイズによるメリットデメリット」と「複数フロアの有効利用法」についてお話していきたいと思います。具体的な例としてある企業が100坪のオフィスへの移転を検討しているケースを想定してみましょう。

100坪をどの様に借りるか?具体的に以下の様なモデルケースが考えられます。
1.大型ビル:1フロア300坪ビルの間仕切られた100坪区画を借りる
2.中型ビル:1フロア100坪ビルの1フロアを借りる
3.小型ビル:1フロア50坪ビルの2フロアを連続階で借りる
それぞれメリットデメリットが考えられます。

例えば、立地が同条件だとすると賃料やランニングコストの面では1>2>3というケースが多くなると思います。
1.大型ビルでは賃料だけでなく電気料や清掃費、空調使用料など、様々なコストにおいて大型ゆえのコスト高な部分がある場合がありますが、大型ビルのブランドイメージや広いエントランスや共用部などを利用できるメリットがあります。

逆に2、3の中小ビルでは、その分コストが抑えられる場合が多くなります。また、1フロア(または2フロア)を独占できますので、セキュリティの面や、入居階の共用部を独占利用できるといったメリットもありますが、3のような複数階利用となるとそれぞれの階に共通設備・部分(Ex.プリンターや電話設備・会議室や廊下)を作るため効率よく面積を使えなくなる場合があります。
ビルの大きさだけでみても様々なメリットデメリットがありますが、ここにさらに築年数や設備グレード、アクセスの立地、賃料、実際の平面プランのニーズと様々な要因が複雑に絡んできます。
つまり、ビルの大きさのメリットデメリットはそれぞれあり「一概に言えない」ということになってしまうのですが(笑)、ビル選びにおいて最も重要な点の一つは「必要な広さ」を「どの様に使いたいか?」ではないかと考えております。

ここでは、3.のデメリットを「使い方でうまくメリットに変換」した実例を挙げてみます。
3.の様な複数階利用は一見デメリットが多く感じますが、

<実例1>
一つのフロアを来客対応スペースや商品展示等の営業フロアとし、もう一つのフロアを情報セキュリティフロアとして部外者禁止とする。といったフロアごとの目的利用が可能です。昨今のエレベーターは「セキュリティーカード操作をしないと当該階に停止しない」といった設定も可能ですので、片方のフロアには部外者が一切立ち入れないという非常に有効なセキュリティラインを設定することができたという、商品開発・情報産業に関わる企業様の移転例です。

<実例2>
内階段があるビルにおいてあえて上下2フロアを利用し、フロアデザインを上下階で大胆に変えて、「集中してイマジネーションする創造フロア」と「通常業務や来客ミーティングを行うフロア」に分けて、一つのオフィス内において2カテゴリーのオフィス空間を構築し業務能力を上げる仕組みを造る。そして、内階段を人の行き交うコミュニケーションゾーンとしてとらえる。

といったように、空間に意味・価値を付けて業務効果を高めるという取り組みをされたIT系の企業様の例です。

上記例のように、100坪必要だから100坪区画のビルだけを選ぶのではなく、その広さのニーズの中に「さらに細分化されたニーズや目的・企業の在り方」を掘り起こしていくと、様々な可能性が広がりビル選びにも幅が広がると思います。
皆さま、希望のオフィス移転実現のために、ぜひ様々視点からオフィスビルをご検討ください!

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