ROEとROAの違いって? | 株式会社 日商保  

ROEとROAの違いって?

ROEとROAの違いって?

企業の財務状況を表す指標の中に『ROE』と『ROA』という指標がありますが、この違いはいったい何でしょうか。
今回は、ROEとROAの違いについて説明していければと思います。

■ROEとは

ROEとは、Return on Equityの略で、株主資本利益率を指します。
株主資本、つまり株主から集めたお金である資本金と、事業によって儲けたお金利益剰余金の合計を、
事業に使うことにより、どれだけの儲けを出すことが出来ているかを測る指標となります。

計算式は
ROE=当期純利益÷株主資本の合計×100(%)
となります。

■ROAとは

ROAとは、Return On Assetの略で、総資産利益率を指します。
総資産とは、株主資本だけでなく銀行借入れなどの他人資本も含め、
店舗や工場など企業の持っている全ての資産に対する利益率を測る指標となります。

計算式は
ROA=当期(純)利益÷総資本(資産)×100(%)
となります。

■ROEとROAの違い

ROEとROAについて、それぞれの意味はなんとなくわかったと思いますが、どのような違いがあるのでしょうか。
簡潔に言えば、他人資本が含まれるか否かです。

株主にとって、自分の投資したお金がどのように使われ、どれくらいの利益が上がっているかは大切な問題です。
これを測るのがROAです。

ROEは企業の全資産をどのように活かしているかを測る指標なので、
こちらの方がより実態を表すのではないかと思うかもしれませんが、ROEばかり気にいていてはいけません。

ROEには銀行借入れを含むため、利益を増やさなくても借入れを増やしたり、
自社株買いをすることにより、ROEを改善することが出来てしまいます。

いくらROEが良くても、利益があまり出ていないということがあり得るのです。
企業にとって本当に大切なのは、ROAの考え方となってきます。
経営者は借入れに頼らず、株主からの限られたお金をどのように効率よく回転させるかを求められます。

■オフィスとROAの関係

オフィスを借りたり店舗を出店すると、どうしてもお金がかかりますが、
内装設備費や敷金などお金が利益を産まない資産に変わってしまうと、ROAはどんどん下がってしまいます。

オフィスの移転の際、月額賃料を気にすることがほとんどだと思いますが、
月額賃料はコスト、内装費用や敷金は資金から資産への振替となります。
内装費用や敷金からは何も利益が産まれません。

ROAの観点からは、月額賃料よりも内装費用や敷金の方を意識する必要があると言えます。
オフィス移転の際には、月額賃料だけでなく、ROAについてもご考慮ください。

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