【オフィス移転】失敗しない仲介業者の選び方5つのポイント
より良いオフィス移転を実現したい!そう思った移転担当者がまずやるべきことは、
より良いオフィス仲介業者を探すことです。
オフィス移転は、規模によっては半年以上もかかる一大イベント。
自社の成長に関わる大きなプロジェクトを無事に成功させる為には、仲介業者の選定を甘く考えてはいけません。
移転後は組織の規模も大きくなり、新しい課題にぶち当たることも出てきます。
そんな状況を見越して、アドバイスをくれるような、仲介業者に出会えることが、移転成功への近道です。
ここでは、オフィス仲介業者を選ぶときに抑えたいポイントを紹介していきます。
(1)オフィス移転専門の仲介業者を選ぶ
「仲介業者」とは、不動産の売買や賃貸に関して、両当事者間の間に立って売買契約や
賃貸借契約の成立に向けて仲介する業者のことをいいます。
わかりやすくいうと、家を探す時などに入居・購入可能な物件を提案し、
内見・契約の手続きを行ってくれる業者さんです。
ですが、家を探すときの仲介業者とオフィス移転の時とでは選ぶ業者は異なります。
一般的に「仲介業者」は、不動産取引を扱える免許を持っていて、どんな物件でも扱えますが、
実際は「住居専門」と「オフィス移転専門」を扱う仲介業者が存在し、
取扱物件の数や実績が異なりますので、特に理由がない限り、オフィス専門の仲介業者に依頼します。
たまにあるのが「知り合いに不動産業者がいてその方に任せる」というパターン。
そういった場合には、その業者がオフィス移転の仲介として本当にパフォーマンスを出せるのか、
具体的に相談する前にしっかり実績などを聞いてみたほうがよいでしょう。
(2)「働く環境」への知識・理解があるオフィス移転の仲介業者を選ぶ
物件の選定や提案力があるだけでなく「働く環境」への知識・理解・経験値などが
豊富にある仲介業者を選ぶことが、理想のオフィス移転を実現させます。
ただ単に「坪数」「エリア」「坪単価」といった、こちらの言った希望物件の条件を
すべて鵜呑みにしすぎる仲介業者だとあまりいい業者とは言えません。
表面的にヒアリングするだけでなく、移転後のオフィスに想定している状況(採用のペースだったり、内装に凝るのか凝らないのか、本当にこの立地じゃないとダメなのか、それはなぜなのか・・・)こういったやり取りを通して、
オフィス移転の理想像と働く現実のすり合わせができる仲介業者を選びましょう。
仲介業者の見極めも難しいですが、個人営業マンの知識や経験値を見極めるのは簡単ではありません。
やり取りの中で、そういった部分を少しでも掘り下げるような質問があるかないかによって、
仲介業者や営業マンのスタンスが見えてくるはずです。
他にも、実績ベースから業者を紹介してもらう方法や、SNSやwebの口コミを参考にするのも良いでしょう。
(3)オフィス仲介業者の得意分野を見極める
一概にオフィス仲介業者といっても、業者ごとにそれぞれ得意分野があります。
案件を多く獲得するための施策として、ほとんどの仲介業者は「総合不動産」を名乗っていますので、
わかりにくいのも無理はありません。
見極める方法としては、各業者のホームページから事業の方針や実績ページを参照して、
どのようなスタンスでオフィス仲介に取り組んでいるか、これまでにどのような企業を担当し、
その企業がどのくらいの規模で、どのような満足度を得ているのかといった実績を見ることです。
業者の得意分野の傾向を知ることで、自社移転にメリットがある業者かどうかがわかります。
自分の会社の傾向に合わせた仲介業者を選ぶことが、より良い移転実現への近道です。
<オフィス移転・仲介業者/得意分野の例>
■ベンチャー企業やスタートアップ企業向けのノウハウを持つオフィス仲介業者
⇒移転費用を削減させるノウハウを持っている場合がある
■渋谷や新宿といった、エリアに特化したオフィス仲介業者
⇒ 特定エリアの物件数が他社より豊富、エリア情報に詳しい場合がある
■居抜き物件に強いオフィス仲介業者
⇒ 特別な経路で、希少性の高い居抜き物件を多く持っている場合がある
■オフィス規模・広さを限定して紹介するオフィス
⇒ 紹介する物件は30坪以下といった、スモールオフィス限定の業者もある
(4)PMや内装構築の実績があるオフィス仲介業者を選ぶ
オフィス移転担当者が移転に関するタスクで強いられる時間は約200時間と言われています。
通常業務と並行することを考えると現実的ではない時間です。
移転の規模によってはPM(プロジェクトマネージメント)の実績のある仲介業者を選ぶことで、
オフィス移転担当者の負荷がグッと軽減されることを覚えておきましょう。
PMとは「プロジェクトマネージメント」の略称で、移転プロジェクトを管理・推進する役割のことです。
オフィス移転は『物件選び』と『内装構築(工事・PM)』の大きくこの2つの仕事領域に分類できます。
移転先物件が決まった状態は、まだスタートラインといえます。その後は、
・旧オフィスの原状回復
・新オフィスの内装工事
・引っ越し作業
など、まだまだ多くのタスクが待っていますので、それらのタスクを調整・管理し、
プロジェクトを滞りなく進めて成功に導くためのPMの役割はは非常に重要です。
このPMの実績がある仲介業者を選ぶことで、移転担当者は通常の業務をしながら
安心して移転業務を進めやすくなる環境をつくることができます。
(5)コミュニケーションに気持ちよさがあるオフィス仲介業者か
移転先オフィスを探し始めるタイミングで、必ずしも移転計画がはっきり決まっていない場合もあると思います。
そういった場合に、移転検討側と仲介業者の間に信頼関係があって、密なやり取りができていればできているほど、
移転要件が確かなニーズに近づいていき、結果として良い移転につながる可能性は高くなります。
密なやり取りができるかどうかは「気持ちよくコミュニケーションできているか?」がポイントです。
やり取りのテンポ感、内容の簡潔さ、わかりやすさ、きちんと移転パートナーとして
こちら側の意図を汲み取って動いてくれているか、役に立つアドバイスをくれているか、
物件に関してのネガティブな情報もきちんと伝えてくれているのかなど・・・
やり取りをしながら、印象をチェックしてみましょう。
オフィス仲介手数料の注意点
仲介手数料とは業者を介した際に発生する手数料です。
住居用の賃貸物件などでも発生するので、ご存じの方も多いと思います。
仲介業者はこの手数料を利益としていて、金額は宅地建物取引業法で
「月額賃料の(税抜)1か月分」が上限と定められています。
この手数料を「1.5か月分」などとしている仲介業者には注意が必要です。
その一方、物件によってはオーナー自身が仲介手数料を負担することで、無料としているケースもあったりします。
オフィス移転仲介業者の選び方まとめ
いかがでしたか?企業の一大イベントであるオフィス移転。
パートナーである仲介業者選びがとても重要だということをお分かりいただけたでしょうか。
物件選定だけをしている業者ではなく、その後の内装構築や移転全体のタスクを視野に入れ、
「働く環境」へのノウハウを持ち合わせた仲介業者を見つけてください。
必ずしも1社に絞る必要はありませんが、信頼できる仲介業者2~3社に絞ったほうが
コミュニケーションコストも下がり、効率的にオフィス探しを進めることができます。