ビルオーナーが教える 「エントランス」の価値づくり | 株式会社 日商保  

ビルオーナーが教える 「エントランス」の価値づくり

エントランスは言わば「ビルの顔」です。入居者や来訪者の皆様をお迎えする玄関口です。
エントランスによってビルのイメージは大きく変わります。
昨今のビル開発においては設計段階でもこういった意識が高まっており、
各ビルにおいても様々な工夫がなされてきております。

しかし、特にバブル期の開発などにみられる「とにかく貸床面積を大きくとり、収益力を高める」という
設計思想において、1階はなるべく貸室(店舗)面積に最大限割き、エントランスやエレベーターホールに
面積を割いてまで価値を創造しようという動きは少なかったといえます。

では、築年数の経過した狭くて古いエントランス・エレベーターホールは、
価値を上げることができないのか?ということになってしまいますが、
決してそうではないと考えております。

究極的にはビル1階を大改修してエントランス面積を増やすことは可能です。
ビル全体をリニューアル等実施の際にはぜひエントランス部分を再構築されることをお勧めしますが、
しかし、現在テナント様もご入居しており運営中のビルではその実施は
コスト的にも実施手間的にも現実的ではありません。

以下、2点を実施することで、デメリットを最小限にとどめつつ、価値を創造することは可能だと考えます。

(1)表面的な部分におけるリニューアルを実施する

効果的なリニューアルを行うことでイメージを一新できます。
おすすめする特に効果的なリニューアル部分としては「照明」と「壁紙・壁塗装」です。

この2つについては、ともに様々な素材やカラーなど豊富な商品・ラインナップから選ぶことで
そのイメージを造りやすく、また、コスト的にも大きいものではないからです。

(2)管理面としてエントランスを再度見直し価値を高める

少しわかりずらい表現になってしまいますが、「エントランスをいかにきれいに見せるか?」
という点を管理運用面から再度見直してみることです。
例えばよく見かけるのが、エントランスにところ狭しと置かれた
「注意書き看板」や「ビル掲示板(作業日程表や通知文等を掲示している)」等があげられます。

どちらも、必要があって設置・掲載されているのことは理解できますが、
その効果とエントランスにおける価値減価を考えるべきであり、
それらを撤去することでエントランスをよりキレイで心地よくすることができると考えております。

もう少しわかりやすく述べますと、ビルの清掃作業日程表等の通知文を
わざわざ来客者様も通るエントランスに掲示する意味があるのか?という観点です。
「テナント様にお伝えする」という目的を、「ビルエントランスの見栄えを損なう」デメリットを
侵してまで、達成する意味はないのです。
通知文は、各テナント様へ配布するなり、メールを使って有効的に通知することで、その目的は十分達成できます。

お読みの方で「そんなの当たり前ですよね」と思われる方もいらっしゃると思いますが、
管理会社の利便のために設置しているという側面もあります。

掲示板があれば「巡回時にそこに張ればよい」ので、巡回管理を請け負っている管理会社が
利便のためビルオーナー側に掲示板の設置を求めるケースが多いのです。
設置の場所を工夫されていたり、おしゃれな掲示板にすることで逆に雰囲気造りをされているケースもありすべての掲示板がデメリットになっているとは思いませんが、その目的・利便性確保のためにエントランス価値を損なってしまっているという本末転倒なケースもよく見られます。

これでは、(1)以前の問題ともいえます。しかし、裏を返せば
「今すぐ」取り組みを実施し、「今すぐ」改善することもできることなのです。
一例として掲示板についてお伝えしましたが、同じような点がビル管理上さまざまあります。オフィスビルにおいては、管理運営面でまだまだ価値向上(改善)できる余地が多々あり、特に築年数が古くなり競争力が低下してきているビル等においては、管理利便よりも「テナント様・来訪者様にとって喜ばれれる」ビルづくりを実践することが、「選ばれるビル」となる鍵であると考えております。

皆さま、ぜひさまざまな視点からオフィスビルを見ていただき、オフィス探しにお役立てていただければ幸いです!

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