外国企業の東京オフィス新設・移転 その1

外国人が
・本国から極東の日本に出先を構える立派な自分の会社が東京では巨額の敷金・保証金(Deposit)を
 不動産会社から求められること
・地面が揺れるなど経験したことがない地域の出身者もいて、ビルの地震対策についてはBCPなどの観点からも
 東京での切実な問題ととらえていること
など、日本人と若干受け止め方が違うことについて投稿してみました。

ある時、新着任のドイツ人のヘッド(いわゆる日本における代表)が東京の自社賃貸オフィスの移転について、
日本人スタッフである財務や総務の責任者と議論している場に呼び出しを受けました。

オフィスの移転プロジェクトのメンバーでもなんでもない私に日本現法社長のドイツの人はいきなり、
「日本人は、企業のCredit Riskについての考え方、間違っていないのか?おかしくないか?
 プロジェクトのみんなはあたりまえというけど・・」

と、当時日本の金融や保険会社がインターナショナルな格付会社S&PやMoodysから
低い評価をもらっている中で、最上位の評価、しかもドイツ最大級の銀行や
ドイツ政府の貿易金融機関を傘下に持ち、保険会社としては世界で3番目以内の規模を持つ会社に
「賃料年間相当額規模の巨額の入居保証金を差し入れろ!?なにが不動産会社のリスクなの?なにが心配なの?」
とご不満だったことを思い出します。

払える会社なのだから払ってくれということだったのでしょうが、
日本では慣習ということで合理的な判断がマヒしているのかもしれません。
余談ですが、ドイツの人の判断基準も?お国が違えば感覚も違う?という笑い話のエピソードです。

このドイツ人Bossと、両社とも最近の業績は堅調ですが、日本のトップクラスの銀行の本店と
その銀行から当時巨額の融資を受けて支えられていた会社に同行することがありました。

まず取引先である事業会社に行くと、来賓室には名画が飾られていました。
これを見て、
わがBoss「この会社は事業不振とのことだが大丈夫そうだねえ、よい絵が掛かっているよ」
私の返答は「残念、これは担保に入れられていると聞いています」
「!?」

そのあと銀行に行くと、来賓室には有名な絵のCopyが掛けられていました。
わがBoss「この銀行は大丈夫か?Fake(偽物)が掛かっているよ」
私の返答は「大丈夫ですよ、さっきの会社の名画を担保にしているのはこの銀行ですから」
「!?」

次は地震とビルのその対策装置に外国人の皆さんが興味津々な様子を投稿します。

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